仏像と伽藍

仏像と伽藍

丈六阿弥陀如来(重文)

 御本尊は奈良県下最大の阿弥陀如来座像です。起立されたときの御身丈が一丈六尺(約4m80cm)ほどであることから丈六阿弥陀如来と呼ばれます。恵心僧都が境内の栗の木から、一刀三礼お刻みされたと伝わります。阿弥陀如来の大慈悲をあらわす千体仏の光背をもち、上品上生印を結ばれた、端正なお顔立ちの阿弥陀如来像です。

多宝塔(重文)

 丈六阿弥陀如来像を刻まれた栗樹の切り株の跡に建立されたと伝えられる二層の塔です。方三間、高さ12m。室町時代・寛正四年(1463年)に創建され、内部には恵心僧都の父―卜部正親公の追善のための大日如来像が安置されています。毎年9月1日および11月1日より数日間のみ開扉します。

鐘楼

 かつての梵鐘は戦時下に供出されましたが、シベリア抑留から帰還した浄譽長悦によって新調されました。各法要で使用されるほか、8月には平和の鐘つき、大晦日には除夜の鐘つきが行われます。額には「妙響楼」と銘があります。

慈母観音菩薩

 石仏の観音菩薩。交通事故で母を亡くした幼児の無事成長と母の追善菩提を願って安置されました。

延命地蔵菩薩

 石仏の地蔵菩薩。毎年7月に数珠繰りお念仏を中心とした地蔵盆が勤められ、子供たちで賑わいます。